リハビリ科でキャリアアップ
リハビリテーション科、通称リハビリ科は、神経や骨格といった人間の核となる部分の障害により、日常生活に支障を来してしまった患者の運動機能などの回復、社会復帰をサポートする科です。
ですから、仕事は病気そのものの治療ではなくその後。主に脳神経外科や整形外科といった科の手術後に必要とされます。
例えば脳や神経にダメージがある患者は身体の半分が麻痺しているという場合も少なくありません。もちろん、その部分に感覚さえもなく当たっても痛くないという場合も。これは、今まで身体を自由に動かせていた人たちにとっては苦痛以外のなにものでもありません。
そこで、ここで働く看護師は失われた身体機能の回復、患者に残っている能力を最大限引き出す働きかけ、患者が家庭や社会に復帰できるよう援助を行うとともに、心理面でのケアを行うという大事な仕事が課せられます。
もちろん、最初のうちは身体を動かせない人がほとんどです。そこで主に看護師は、患者の着替えや食事、入浴介助、排泄介助、オムツ交換、移動介助といった日常生活の援助を行います。どちらかというと福祉施設の介助員に近い仕事だといえるでしょう。そのため、点滴や採血、注射による投薬といった仕事は少なくなります。
また、患者がどういった生活環境に戻る事(仕事復帰したい、誰にも迷惑をかけない程度に家で生活したいなど)を目標としているのかによって、看護師、医師をはじめ、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士、ソーシャルワーカーといった専門スタッフが一丸となって患者のフォローにあたります。そのため、全スタッフの連携プレーは必要不可欠となりますから、スタッフ1人1人が患者の事を知り、情報を交換する事が重要となります。
そんなリハビリ科では、脳卒中リハビリテーション看護における認定看護師制度もあります。そこで、最近ではこの分野でのステップアップやキャリアアップを望む看護師は少なくないのだとか。
認定看護師になるには、看護師免許取得後、実務研修が通算5年以上ある事と、そのうち3年以上をその認定を受けたい分野で実務研修を受ける事が必要となります。 認定看護師教育機関修了後に、認定審査を受け認められれば無事なる事ができ、その後5年おきに更新講習を受ける事が義務づけられています。持っていれば通常の看護師よりも割高な給与を得る事ができ、なによりも現場に求められる看護師として働く事が出来るといえるでしょう。